6年生

中学生活の準備期間でもある6年生

6年生、小学校の最高学年です。クラブや委員会、その他にも他学年との交流行事なども経て、下級生を思いやりながら学校行事を動かしていくことになります。発表会や運動会では、学校でのトップとして披露していくため、憧れの目で見てもらえて自信につながることもあります。心身共に大人への成長の過渡期とも言えるこの時期を、最高学年として誇りをもって生活できること、また、周りの大人からの賞賛や認めてもらえることもあり、自尊心を育んでいくこともできるのです。

6年生は、小学校の中では最高学年ですが、すぐそこに迫っている中学校生活への準備期間でもあります。中学学習へできるだけスムーズに移行するためにも、6年生の思春期・反抗期真っ只中の、繊細な心身も理解してあげ、想いに寄り添ってあげてください。

6年生の学習

小学校生活で習ってきたことをフル活用して、学習をより深めていくことになります。いわば6年間の集大成。6年生では、抽象的かつ論理的な思考力も求められ、記述式や自分の考えを問われる問題も増えてきます。

社会では歴史、公民が始まります。4年生から習ってきた地理的な知識に合わせて、時系列で考えることもできるようになり、一気に時事的な出来事にも関心が寄せられる時期でもあります。国語では大人でも感動するような、文学的な文章の取り扱いも増え、文章を読む中で感受性を揺さぶられたり、登場人物の深い心情の理解に繋がったりとできるようになります。

算数は数学的な思考力も求められていきます。以前は中学で習った「文字を使った式」など、中学に入る前に先取り学習も増えています。主に学習する内容は、比例、比、分数のかけ算とわり算、体積、場合の数などです。新しく学ぶ分野は少なく、今まで習ってきたことの応用が主となります。そのため、これまで曖昧に理解してきたままに進めてきていると、6年生で理解していくことが難解となります。

6年生で習ったことは、中学校での受験を見据えた難解な学習にも影響してきますので、今のうちに苦手にしていた箇所は復習しておき、スムーズに中学校への波に乗せてあげたいところです。

分数のかけ算・わり算

5年生では異分母同士の足し算と引き算を学習してきました。そこでは通分という手間が必要になりますが、6年生で習う分数のかけ算・わり算では通分は必要ありません。そのため、子どもの中には6年生の分数の方が簡単だと感じる子も中にはいますが、その意味を理解することがとても難しいものとなります。学習していることの意味を考えさせ、計算規則を自分で見つけていくプロセスの中に、自発的に学習する力、難問を自分の力で切り開く力がつきます。中学に入ってから分数のかけ算・わり算の意味をしっかり理解するチャンスはないので、この時期に折り紙やタイル、絵を描くなど視覚的にも理解を深めたいところです。

また、中学数学では分数の計算が非常に重要となってきます。中学に上がってから戸惑わないよう、大きな分数の計算や足し算引き算も復習するなど、しっかりと習得しておくことが肝心です。

ふたば問題集でも、分数のかけ算・わり算を習得できる章を用意しています。第2章「分数と整数のかけ算・わり算」第7章「分数のかけ算」第8章「分数のわり算」です。ぜひ、子ども達の学習にご活用ください。

比例

以前は比例のみの学習でしたが、中学で習っていた反比例も先取り学習として取り入れられるようになりました。

比例というのは2つの量の変化の仕方のことです。理解することが難しい学習ではありませんが、理科などでも必要になってくる知識ですから、計算やグラフの読み取りだけでなく、比例の意味の理解もとても重要です。

比例の学習は、第12章「比例と反比例」で学習することができます。

場合の数

中学高校の確立の学習に役立つ先取り学習となります。6年生では主に「ならべ方(順列)」「組み合わせ」の学習になります。内容として似ているのですが、解き方は異なるので、区別を付けられるようにすることが解いていく際に必要になります。

場合の数の学習は、第9章「並べ方と組み合わせ(場合の数)」で学ぶことができます。

まとめ

6年生は学校での役割も多く、家庭でも塾や習い事をしている子の割合も増えますし、学習時間の確保が難しくなってきているのではないでしょうか。6年生の算数では、今まで学習してきた力をフル活用して、問題を解いていく力が求められます。やり残していたり、なんとなく理解したつもりになってやり過ごしていたりすると、難しく感じることも多いでしょう。

中学での受験を視野に入れた学習の波にうまく乗るためにも、学年にとらわれず、できるだけ多くの復習を取り入れていくことをお勧めします。

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