「測定」の基盤になる学習内容
1年生の第5章「どちらがながい」の学習は、ものの長さを測定したり比較したりする活動を通して、長さの基本的な知識・技能を身につけることが目標です。
具体的な知識・技能でいうと、次のようなことが挙げられます。
- 長さの比べ方を理解する
- 長さの大小を判断する
- 「この長さはマスのいくつぶんか」「いくつぶん長いか」など、マスを使って長さを調べる
2年生以降は「mm・cm・m」などの単位を使って測定することを学習します。
学年が上がってもスムーズに学習に取り組めるように、1年生のうちに、リボンなどの平面のものだけではなく、机や箱などの立体的なものの長さを調べる経験を多く積み重ねることが大切です。
算数的活動が多いほど「比べるものの端をそろえれば比べられる」「重ねされなくても、紙テープを使えば長さを比較できる」など、多くの気づきが生まれ、理解が深まるでしょう。
お子さんはファーストコンタクトで苦手意識を持ったりつまずいたりしてしまうと、その後の学習がうまくいかなくなってしまいます。
長さを測定する楽しさを実感できるように、身の回りのものを測る活動をできるだけ多く取り入れてみてください。
「高さ」「幅」にも着目しよう
「長さ」と聞くと、テープや鉛筆などの横の長さをイメージする方も多いのではないでしょうか。
しかし、立体物の高さや幅も「長さ」に当てはまります。
「高さ」や「幅」は、5年生や6年生の体積の学習で欠かせない要素です。
さまざまなものの長さに触れることで、算数的感覚をより鍛えられるでしょう。
ただいきなり算数的感覚を身に着けることはむずかしいかもしれません。
「ドアとベッドの幅はどちらが長いかな?」「このスペースにこの棚は入るかな?」など、部屋のそうじや模様替えをするときに、「高さ」「幅」に意識が向くように質問することをおすすめします。
日常生活の中で、いくつもの長さを比較していくうちに、長さの算数的感覚も身についてくるでしょう。