2年生

やる気に溢れた2年生

小学校生活にもずいぶんと慣れてきた2年生。学校には1年生が入ってきたことで、ルールを教えてあげたり一緒に遊んであげたりする機会があり、少し背伸びもしつつやる気に溢れた学年でもあります。学校によっては、初めてのクラス替えを経験するところもあるのではないでしょうか。更に、生活科では校区のことを学習するため、交友関係が広がり、自分と他者の距離感を試行錯誤しながら学んでいく時期でもあります。

2年生の学習

学習面では、1年生の時はどの学習も基礎基本を大事にしてきたので、じっくりと丁寧に進んできました。2年生になると、一年間に習う漢字の数一つとってみても、1年生の80字から倍の160字と、一気に量も難しさも増えます。とは言え、まだまだ具体物中心の考え方、物の捉え方をする発達段階でもあります。中学年に向けて、抽象思考の学習も取り入れられてきますが、それらの理解をより深めるためには、目で見て理解できるように絵を描いて教える、ブロックやカードを使うなど、理解の手助けが重要となります。

子どもによって、教科の得意不得意が出てきやすいのもこの頃からです。1年生の頃になんとなく理解してきたことのほころびが少しずつ大きくなってきて、同年代の子との広がりが気になってくるのではないでしょうか。春休みなどを利用して、1年生の復習をしっかりしてください。その際、難しかった課題ばかりでなく、子どもが得意な課題も入れておき、達成感を持たせることでやる気を持続できるようにするのもポイントです。

2年生の算数学習

2年生の算数学習は、初めて筆算を使った計算、長さや水のかさなどの単位の学習、かけ算の九九を主に学習します。

「水のかさ」や「単位」などのような、抽象的な思考をする学習が増えてきます。目に見えるものではない抽象的な思考の学習には、実際に体験して深める活動が重要になってきます。家でできる学習の深め方としては、「普段使っているコップが何dl入るのか量ってみる」「子どもが気に入っている本の大きさを測る(できるだけ測りやすい四角のものを。)」など、学習が自分の生活と密接に関わっていることを体験させてあげてください。

筆算の学習

初めて学習する筆算を使った、たし算ひき算の計算ですが、2年生では二桁の筆算のみとなります。3年生からは筆算もより難易度があがり、繰り上がりも2回3回と出てきて、付いていくのがやっととなる子もたくさんいるので、基礎である二桁の筆算のうちに、しっかりと学習しておくことが肝心です。

筆算で一番重要なことは、「位をそろえる」ということです。簡単なことのようなのですが、1年前に数字の書き方を習ってきた2年生には少し大変で、慣れるのに時間がかかります。学校ではマス目の付いたノートを推奨されることが多いかと思います。そのマス目を使い、「数字を縦にそろえ、位を合わせる」ことに意識させて手間なようでも何度も問題を書き写してから、解くように促してください。最初は問題を “書き写す”ことに重点をおきます。こうすることで、位をそろえる意識が定着しやすいです。

繰り下がりのある筆算は、今後算数学習の中で重要となる、わり算の学習にもつながっていきます。たし算よりもひき算でつまずく子どもが多いので、念入りに繰り下がりのあるひき算の学習をすることをおすすめします。

ふたば問題集でも、この繰り上がりのあるたし算ひき算を習得できる章を多く用意しています。第2章「たし算のひっ算」第3章「ひき算のひっ算」です。ぜひ、子ども達の学習にご活用ください。

かけ算、九九の学習

九九の学習というのは、暗唱できるようになることももちろん大切なのですが、かけ算の概念を理解し、「何個ずつ」「かけられる数」「かける数」に意識して、かけ算の文章題を解けるようになることを目標にしています。九九は今後、3年生以降でのかけ算の筆算、わり算、小数のかけ算、わり算などと活用していく算数学習数学の基礎になります。九九がすんなり出てこないと、算数では辛酸を嘗めることになりますので、意識して家庭でも学習時間を確保してあげてください。

九九の暗唱ですが、順に「3×1、3×2…」と言うだけではなく、逆から「3×9、3×8…」と言えるように、バラバラに「3×6=」、「3×8=」と出題してもすぐに答えられるようになることが大切です。特に、子どもたちが混乱しやすいのは、6のだん、7のだん、8のだんです。他のだんよりも時間をかけるぐらいに、丁寧に付き合ってあげてください。お風呂で言い合う、九九の問題5問言えたらご褒美、なども良いですね。

私が学校で教えていた時に良かったのは、教室のドアに「8のだんの逆順を言いましょう。」と書いて貼っておき、言ってから入室できるというミッションシリーズにしたことです。子どもも「今日のミッションは何かな?」と、意欲的に学習に取り組んでいました。お家でもリビングに入る前などに家族でやってみると、楽しんで取り組めるかもしれません。

かけ算、九九の学習は、第10章「かけ算 その1」第11章「かけ算 その2」で学習することができます。

まとめ

3年生になると、自我をより出しやすくなり、家庭での学習ルールが入りづらくなる子が増えてきます。2年生が勉強の癖付けがしやすい最後の学年と言っても良いぐらいです。今後の学習にも大切な単元も多く、ここで学習する癖付けをしっかりしておきたいところですね。

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